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「温暖化」米で懐疑論…政府間パネル失策続き(読売新聞)

 【ワシントン=山田哲朗】米国で地球温暖化に対する懐疑論が再燃している。

 懐疑派の拡大に危機感を抱いた温暖化対策の推進派や科学界は反撃を始めたものの、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の失策が続く中、苦戦を強いられている。

 懐疑論を勢い付かせるきっかけとなったのは、昨年11月、英イーストアングリア大のコンピューターから大量の電子メールが盗まれ公開された「クライメート(気候)ゲート事件」。IPCC第4次報告書の作成にかかわった有力研究者がデータを粉飾したとも取れるやりとりが暴露され、「科学スキャンダル」を追及するキャンペーンが広がった。今年に入っても、同報告書の記述に「ヒマラヤの氷河が2035年までに消える」など明らかな間違いが次々と見つかり、オバマ政権が成立を急ぐ温暖化対策法案に反対する議会の勢力が、地球温暖化自体を否定するのが効果的とみて攻勢に出た。

 懐疑派の代表格、ジェームズ・インホフ上院議員(共和党)は2月23日、同事件についての報告書を環境・公共事業委員会に提出、関係した米欧の17人の気象学者の実名を挙げ、「科学者による非倫理的かつ違法な可能性がある行為」を指弾した。

 温暖化対策法が成立しない場合に備え、米環境保護局(EPA)による立法措置抜きの温暖化ガス排出規制を探るオバマ政権をけん制するとともに、温暖化論議を支える科学界に警告を発した形だ。

 名指しされた科学者には、嫌がらせの電子メールが殺到、「捜査をちらつかせて科学者に圧力をかけるとは恥知らず」(環境団体)と魔女狩りのような手法を懸念する声も上がっている。

 IPCCとノーベル平和賞を共同受賞したアル・ゴア元副大統領は2月28日付の米紙ニューヨーク・タイムズに論考を寄せ、「私も気候変動が幻想だったら良いと願うが、事実として、危機は増大している」と、守勢に回った温暖化対策の推進派を援護した。

 IPCCは2月27日、外部専門家委員会を設け第5次報告書の作成過程を見直すことを発表した。米石油大手コノコフィリップスなど3社は2月、温暖化対策を推進する企業団体から離脱するなど、懐疑派へ合流する動きが強まっている。

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